純鉄パニック

2020年8月17日(月)
先月に◯◯電機さんから受けた純鉄の旋盤加工の仕事ですが非常に難易度が高くてホントてこずりました。
7月と8月は、ほぼこれで終わった感があります。
17B0CD3E-8145-4BDA-BE91-24E16C0BEDA5.jpeg

純鉄は炭素分が非常に少ない柔らかい金属ですが、粘りけが高いため切削抵抗が高く歯の磨耗が早くて難削材と言われているようです。
最初にサンプルを20個加工した時はハイスのバイトを削って刃を作り、加工してみると材料は柔らかいので割と簡単に加工できました。なので正式に注文を受けたのですが量産を始めてみると刃の磨耗が異常に早くて20個程度で刃が切れなくなり、とてもじゃないけれど受注した3,000個なんて刃がいくらあっても足りません。
そして刃を削って作っていたら研磨と寸法出しにとてつもない時間がかかってしまって現実に3,000個作るのは無理だと思いました。
ハイスで刃が立たないならと超硬チップがロウ付されているバイトを削って刃を作ってみましたがこれでも50個加工すると刃が摩耗して切れなくなってしまい、切れなくなると切削抵抗が大きくなってさらに刃が摩耗して寸法が狂ってしまいます。
気づいた時にはドツボにハマってました。
刃が摩耗すると加工した寸法は小さくなるので公差から外れたら追加工で修正は効くのですがそんな半端に加工した物を2,000個も作ってしまいました。
途方に暮れて旋盤の師匠に相談すると、これらを加工するにはスロアウェイ(使い捨て)の超硬チップとチップを保持するホルダーが必要な事がわかりました。
そしてメーカーのカタログをネットで見ましたが種類が多すぎて選択できませんでした。
こちらも師匠に選んでもらって購入しました。
購入費用は◯◯電機さんで負担してもらって貸与ということになりました。
そして切削条件を師匠に聞きながら条件出しをして何とかチップ1個で200個、両端に刃があるので倍の400個が加工できるようになりました。
そして3,000個全て加工が終わり、今日◯◯電機さんに持ち込み納品しました。
せっかく持ち込んだので受入検査に立ち会ったのですが、寸法が一箇所公差から外れていました。
残念ですが3,000個は持ち帰って手直しします。
公差から0.02mm小さかったのでこの程度は使えそうですがアウトはアウトなので仕方がないです😥

この記事へのコメント